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地の最果てには、陽の沈まぬ国があるという。ならば海の先には何がある?
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『水分けて』のみ
『水分けて』のみ

お久しぶりになりますね、雨降れ歌。
さて、みの作家さんは結構いて、しかもどれもお好きな方ばかりなので、1つに絞るのがもったいない気がするんですが。ここでは、宮部みゆき氏を取り上げさせていただきます。
菜花がこの方の作品を初めて読んだのは、大学のときです。これも確か、友人から進められたのかな?読むきっかけになったことも、どの作品を読んだのかも覚えていないのですけど(苦笑)でも、その本を読んでから、一気に宮部氏に嵌っていきました。
思えば、大学のときは一番、色々な作家さんに嵌っていますね。そして嵌った作家さんの作品を、書店および古書店を駆使して揃えまくった。・・・若かったなぁ~自分。そして勢いがあった。
宮部氏も例に漏れず、当時出ていた文庫は全部そろえたんじゃないかな・・・、と思います。作品が多くでていた新潮文庫だけでなく、文春文庫、創元推理文庫、PHP文庫とか、中にはあまりメジャーでない文庫で出ていた作品も見つけ出していました(笑)
ホント、よく見つけたなぁ~と自分で自分を感心します。だって、今のようにどんな作品が、どの出版社から出ているとか、ネットで調べるという手段を思いつかなかった頃ですから(ぅあ、年がばれる~)そんな時代で、どうやって本を見つけ出したかといえば、もうひたすら本屋の本棚を眺めていました。もしかしたら、もっと効率の良い探し方があったのかもしれませんけど、それ以外の方法を知らなかったので(苦笑)
そうやって、あ、この出版社から出ている・・・!とか。見つけたときの喜びは格別でした。また、宮部氏の文章が読めるって、喜び勇んで手に取っていました。
宮部氏、色々な受賞作品があります。上げていったら切りがないのですけど、有名どころだと直木賞とかでしょうか。
菜花の周囲の人気作品では、『龍は眠る』が人気でしょうか。きちんと統計を取ったことがないのですけど、好きと仰る人が多かったのはこれ。あとは『クロスファイア』。これは人気があった気がする。作品の分類としては、現代物の超能力物ですね。
宮部氏、現代物も時代物も、ファンタジー物も守備範囲が幅広いのですが、超能力物は特にお好きみたいです。現代物だけでなく、時代物でも超能力を持った登場人物を登場させています。ファンタジーは何をいわんや、ですね。
菜花が好きなのは『レベル7』です。登場人物の2人が目覚めるところのシーンが、記憶を失っているのですけど、なぜかその意識を取り戻す部屋が白い印象を受けるんです。壁紙が白で、光も白くて、白以外の色ももちろんあるんですが(床は普通にフローリングのイメージ)でも、全体の印象が白。記憶を失った2人を象徴しているようで、すごく印象に残っています。それ以外の部分も好きですけどね。何度も読み返しました。
『火車』はちょっと怖いというか、悲しい女の人が出てきます。主軸に動く人は、ごく地味な人なんですけどね。段々と浮き彫りにされていく女性の姿が・・・。
直木賞受賞作品の『理由』は色々な人の視点が出てきます。視点、というより考え方?人間がいかに自己に都合よく記憶を弄ってしまうか、を感じさせる作品だと思います。心理描写がたくみです。
作品の雰囲気としては同系列じゃないかと思うのが、『模倣犯』です。これは、さらに多数の人の視点と、考え方、そして心理描写が書き込まれた作品です。読むときは、ちょっと覚悟を持って読んだほうがよろしいかと。菜花は読み終えたとき、ちょっと疲れました(苦笑)そして、どうしてこんな話が書けるんだろうって思いました。菜花は弱い人間なので、ここまで人間を直視することが出来ない気がします。
似たような感じで、『R.P.G.』というのがあります。あそこまで綿密に書き込まれていないんですけど、結末は見た目や世間の認識とは違う、人間の怖さを知ります。
気楽に、楽しく読める作品もあります。『ステップファザー・ステップ』がそうです。面白いですよ~これは菜花のお気に入りで、何度も読みました。お神酒徳利のようにそっくりな双子の男の子と、泥棒の男性が出てきます。笑えるので、楽しい気分になりたい人にはお勧め。
それから、『地下街の雨』という短編ですが、ちょっと恋愛にミステリーを絡めたお話がよいです。最後にほっとできるのが好きです。
次に、時代物。
正直、宮部氏の作品の中では、時代物が一番読みやすく感じます。柔らかな筆致が、菜花の好みに合うようです。長編、短編、色々あるのですが、今もすごく印象に残っている作品が『幻色江戸ごよみ』の最後にある、『紙吹雪』。女中の女の子が冬に屋根に上っているシーンがあるのですが、着物のすそから覗く白い足首に寒さで赤くなった踵というイメージが、すごく脳裏に残っています。なぜか、彼女の幸薄い人生を表しているようで。
超能力物もあって、霊験お初捕物控シリーズがそうです。江戸時代の雰囲気を壊さず、うまく超能力をもった少女が出てきます。
超能力は出てきませんが、幽霊の出てくる作品もあります。『あかんべぇ』は、読んでるとお腹がすきます(笑)美味しい料理が食べたくなりました。それ以外にも、『ぼんくら』とか。お勧めです。
ファンタジーは、『ブレイブ・ストーリー』が有名でしょうね。映画化しましたし。最初、宮部みゆきでファンタジー?とか思いましたが、意外と楽しめました。映画の方は原作では死んでる人が生き残っててオイオイと思いましたが(苦笑)子供も見るから変更されたんでしょうか。主人公のワタルの声が松たか子で違和感あるかな?と思っていたら結構しっくり言って、逆に常盤貴子の声がまんま過ぎて「・・・」ってなりました(苦笑)
それ以外もありますが、菜花的には詰まらなくはないけど・・・う~ん?と言う感じです。この辺は、個人のお好みがあると思いますので、あまり言及はしないことにします。

もう、あげていくと切りがないですね(苦笑)どれも好きなんです、というしかありません。
人物描写、情景描写が巧みで、またその背景にある世界観もしっかりとしているので、読んでいてその世界に入り込みやすいです。きっちりと、職人のように練り上げたお話のようですが、だからと言って技巧に走るような作品でもなくて。
菜花はすごく好きな作家さんです。
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