『群苗』のな
『群苗』のな
なというと、成田美奈子、中条比紗也、中村佳樹でしょうか。全部白泉社系の漫画家さんとか、菜花の読書の偏りが・・・。その他のコアな(?)ところで長野まゆみとかいらっしゃいますが、ここは成田美奈子さんを。
前述しましたが、この方白泉社系の雑誌で掲載されている漫画家さんです。もう結構ベテランさんですよね。菜花の読んでいたのは『エイリアン通り』、『CHPIER』、『ALEXANDRITE』、『NATURAL』、『花よりも花の如く』、短編以外はほぼ網羅してるかな(笑)
この方、絵もストーリーもすごく丁寧に書かれる方です。特に、ストーリーは現実の時間軸に沿って進んでいくので、現実に起こったことを登場人物の心理変化や描写にうまく取り込んでいくところは、すごいなぁと思います。
物書きの端くれからすると憧れますねぇ、こういう表現ができる方。きちんと社会情勢理解できていないと、書けないことだから。
『CHPIER』と『ALEXANDRITE』、『NATURAL』と『花より~』の作品はそれぞれ登場人物が共通しいるので、両方知っているとお得な感じです。
成田氏が描くストーリー上の共通点としては、主人公の成長物語ということでしょうか。
それぞれの性格や、勉強、家族、友人、恋に仕事。それぞれのキャラの立場で、色々な悩みをもつれた糸を解きほぐすように、ストーリーが展開していきます。その手法は対面の鏡のような人物をもってきたり、現実に起こった事件などをきっかけとしたり、どれも無理なく理解にいたる手腕は見事です。
この手法が一番わかりやすいのは、『花よりも花の如く』でしょうか。
これは能を生業とする主人公のお話で、ご存知の方も多いかと思いますが、彼が演じる能の演目を絡めてお話が進みます。能という日本芸能とはいえ、現代では身近に感じるものではないものを、素人でもわかりやすく丁寧に描かれています。身近でないものを他人に理解させるには、うっかりすると説明調になりやすいんですが、その辺のさじ加減も絶妙です。下手なファンタジー物とかだと、延々と世界設定やらが続いたりして読者がうんざりしちゃいますが(苦笑)
ストーリー展開がとても見事で、駄文書きとしては思わず真似をしたくなりますが、このコミックを読んだだけの理解ではただ表面だけをなぞった薄っぺらいお話にしかならないと感じているので、その欲求はぐっと抑えています(笑)
ときどき、コミックのネタをもとに書かれてるのかなぁ?と思う素人さんのお話がありますが、正直、元ネタ(能のお話や背景、歴史)をきちんと消化できてない、とってつけた感が半端ないです。ただ使いたかっただけという風で、使う必然性があったか?と問えば、そんなものはないう、残念なお話にしか出会ってません。言い方、きついですが。
どんなに良いテーマでも、他人の言葉を流用しただけでは理解しているとは言えません。その点、成田氏はきちんとテーマを消化して、それを物語として昇華させています。あまりに見事なので、コミックを読んだだけですべて理解できたと勘違いをしちゃうんでしょうね。
さて、この方。ストーリーだけでなく、絵もとてもお上手です。デッサンの狂いがないというのもありますが、カラーイラストもまた秀逸で。色遣いがキレイで、すごく好きです。どのくらい、と言われれば、画集を買うくらい、です。
人物画だけでなく、動植物も見事です。とても観察眼のある人なんだなぁ、とイラストを見て毎度感嘆のため息を落としてます。
もしまだお手に取ったことがないようでしたら、お暇なときにでもご一読くださいませ。お薦めです。
なというと、成田美奈子、中条比紗也、中村佳樹でしょうか。全部白泉社系の漫画家さんとか、菜花の読書の偏りが・・・。その他のコアな(?)ところで長野まゆみとかいらっしゃいますが、ここは成田美奈子さんを。
前述しましたが、この方白泉社系の雑誌で掲載されている漫画家さんです。もう結構ベテランさんですよね。菜花の読んでいたのは『エイリアン通り』、『CHPIER』、『ALEXANDRITE』、『NATURAL』、『花よりも花の如く』、短編以外はほぼ網羅してるかな(笑)
この方、絵もストーリーもすごく丁寧に書かれる方です。特に、ストーリーは現実の時間軸に沿って進んでいくので、現実に起こったことを登場人物の心理変化や描写にうまく取り込んでいくところは、すごいなぁと思います。
物書きの端くれからすると憧れますねぇ、こういう表現ができる方。きちんと社会情勢理解できていないと、書けないことだから。
『CHPIER』と『ALEXANDRITE』、『NATURAL』と『花より~』の作品はそれぞれ登場人物が共通しいるので、両方知っているとお得な感じです。
成田氏が描くストーリー上の共通点としては、主人公の成長物語ということでしょうか。
それぞれの性格や、勉強、家族、友人、恋に仕事。それぞれのキャラの立場で、色々な悩みをもつれた糸を解きほぐすように、ストーリーが展開していきます。その手法は対面の鏡のような人物をもってきたり、現実に起こった事件などをきっかけとしたり、どれも無理なく理解にいたる手腕は見事です。
この手法が一番わかりやすいのは、『花よりも花の如く』でしょうか。
これは能を生業とする主人公のお話で、ご存知の方も多いかと思いますが、彼が演じる能の演目を絡めてお話が進みます。能という日本芸能とはいえ、現代では身近に感じるものではないものを、素人でもわかりやすく丁寧に描かれています。身近でないものを他人に理解させるには、うっかりすると説明調になりやすいんですが、その辺のさじ加減も絶妙です。下手なファンタジー物とかだと、延々と世界設定やらが続いたりして読者がうんざりしちゃいますが(苦笑)
ストーリー展開がとても見事で、駄文書きとしては思わず真似をしたくなりますが、このコミックを読んだだけの理解ではただ表面だけをなぞった薄っぺらいお話にしかならないと感じているので、その欲求はぐっと抑えています(笑)
ときどき、コミックのネタをもとに書かれてるのかなぁ?と思う素人さんのお話がありますが、正直、元ネタ(能のお話や背景、歴史)をきちんと消化できてない、とってつけた感が半端ないです。ただ使いたかっただけという風で、使う必然性があったか?と問えば、そんなものはないう、残念なお話にしか出会ってません。言い方、きついですが。
どんなに良いテーマでも、他人の言葉を流用しただけでは理解しているとは言えません。その点、成田氏はきちんとテーマを消化して、それを物語として昇華させています。あまりに見事なので、コミックを読んだだけですべて理解できたと勘違いをしちゃうんでしょうね。
さて、この方。ストーリーだけでなく、絵もとてもお上手です。デッサンの狂いがないというのもありますが、カラーイラストもまた秀逸で。色遣いがキレイで、すごく好きです。どのくらい、と言われれば、画集を買うくらい、です。
人物画だけでなく、動植物も見事です。とても観察眼のある人なんだなぁ、とイラストを見て毎度感嘆のため息を落としてます。
もしまだお手に取ったことがないようでしたら、お暇なときにでもご一読くださいませ。お薦めです。
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